ジャベリックボール投げの練習方法

手首のスナップを利かせられるようになろう

まずは手首のスナップが利かせられるように、雑巾を手首だけ、肘先だけでピュンピュン振ってみましょう。「扇子で上手に風を起こせるように、紙鉄砲を上手くならせるように」なることを目安に練習します。

 

 

 

高学年では、バドミントンのラケットを使って、手首や肩のスナップや回旋動作を学習&パワーを高める練習も、投てきの基礎作りに効果的です。

 

 

「手の甲が外向き」の状態から、「手のひらが外向き」へ、ピュンッ!と一瞬で力を抜いてスイングできるように練習しましょう。バドミントンも上手になります。

 

 

ものを投げる習慣があまりない子は、まず色々なものを投げる機会を多く作ることが何より大切です。遊びの中で楽しみながら、時間を忘れてたくさんの投運動を行う方が、投げ方を「頭で習う」よりも合理的な運動学習になります。

 

重いものや軽いものを投げたり、またはラケットやバットを振ってみたり、とにかく色々なものを色々な方向へスイングする経験を積ませてあげて下さい。たくさんキャッチボールしてあげましょう。

ジャベリックボールの持ち方

ジャベリックボールは、ラグビーボールのような形をしています。動画のように、まずは手の生命線に沿わせて、向きが自分の顔を向くように柔らかくもって、そのまま構えて投げてみましょう。

 

綺麗なシュート回転が出るように、何度も練習します。

 

※高学年のボールは赤色

 

※低学年のボールは青色(少し軽くて小さい)

上半身で綺麗な円運動を出そう

次に、駅伝のタスキや長めの紐、チューブをナナメに肩に巻いて、そのラインと肩や腕の動きがそろうように、スイングの軌道を練習します。バドミントンのラケットをもって実施すると、やりやすいです。

 

肩から先だけで投げるより、胸の中心から回転させるように、上半身を長く使えた方が、投てきでは有利です。自然と肩も上がって、リリースポイント(投げ出しの位置)が高くなります。

 

 

この上半身の使い方のイメージで、実際にジャベリックボールを投げてみましょう。動画のように横向きでゆらゆら前後に揺れながら投げると、体重を前にかける勢いを使う投げを覚えやすくなります。

 

 

膝立ちで投げ練習をすると、上半身の動きだけにフォーカスしやすくなります。

 

広い場所が無くても、全力で投げられる練習

真上に全力で投げる練習は、下半身含めて身体全体を大きく使うために良い練習です。投てきは全身運動だということを学ぶことができます。

 

 

低い目標物を作って、膝立ちで全力の的当てを行なえば、そこまで広い場所が無くとも、全力での投てきができます。

 

ステップをつけて投げてみよう

初心者では、タッタタ!と、まず横向きでステップを付けて投げられるようになりましょう。右利きの場合、「左ッ右左!」、左利きの場合、「右ッ左右!」なのですが、言葉で言われても分からないことがほとんどです。できる子は勝手にやっているので、あまり何も言わない方が良いかもしれません。

 

動画のように、助走無しで、「タッタタ!」で投げる練習を、まずは繰り返してみましょう。

 

助走をつけて投げてみよう

実際に走って投げてみましょう。どこまで投げられるか、距離を測りながら何度も繰り返すことが大切です。遠くの空の雲めがけて、高めに投げることがコツです。

 

計測のラインを踏んだりまたいだりしてしまうと、記録なしになってしまうので、どのあたりで投げたら、線をはみ出さないのか、何度も繰り返してタイミングをつかんでおくことが大切です。

 

上半身をしなやかに、力強くする運動

水泳は、上半身の動きをしなやかに、かつ力強くするために効率の良い運動です。特にクロール、背泳ぎでは肩回りをローリングするようにストロークしなければ、上手く水をキャッチできないため、投てきのための「胸からの上半身の使い方」を自然と掴むことができます。

 

手押し車は、腰回りや肩回りの安定性を高めるために良い運動です。こうした運動で、自然とお腹に力が入った状態が作れる(腰を反らずに姿勢が安定する)ことは、足腰の力を上半身に上手く伝えられるようになるために重要です。

 

 

二人組でのからだ反らしや、ブリッジ運動は、投てき時に胸周りの反りが出せるようになるために有効な運動です。胸周りが弓のようにしなるようになると、投てき物をもっと加速させられるようになります。

 

 

ボール頭上投げは、その胸のしなりを使って投てきをする感じをつかむのに良いトレーニングです。腕よりも、胸周りから力を出すイメージでやってみましょう。

 

下半身をしなやかに、力強くする運動

投てきでは、脚を横に開くように、地面を強くキックできる能力が必要です(投げる直前のステップ)。スケートジャンプは、その横へのキック力を高める良いトレーニングです。徐々に左右の印の間隔を広げてやってみましょう。

 

 

コペンハーゲンは、腿の内側を鍛えるトレーニングです。地面を横にキックするときに、腿の内側が働くことで、腰がグッと前に入りやすくなり、下半身の力を上半身に伝えやすくなります。野球のピッチングやバッティングも同じことが起きています。

 

 

大きなボールでサイドスローを行うと、投てきのための下半身の力の出し方を身に付けやすくなります。身体全体を使って、距離を測りながら何度も投げてみましょう。